友人に相談されて僕はいつのまにか松浦弥太郎氏を読めばいいって


彼女は
真摯でいるには
どうしたらいいのだろうと。

考えていて
煮詰まっていた様だった。

雪がふる夜で
iPhoneが震えた。

空には雲のあいだに
星がみえたりした
ある木曜日。

出てみると
風がない砂漠のなかに
残されたラクダのような
話し方。
(聞いたことないけれど。)

真摯について
聞きたいんだけど。

僕は聞きながら
この単語が頭のなかで
ランニングを
はじめた。

そうは広くない
頭のなかを走りはじめた。

そこで、考えるまでもなく
彼の名前が口から
ホロホロと出ていた。

松浦弥太郎。

読めばいいかもしれないと。

僕にとっての
彼の知識は本でしかないが
ある意味
白洲次郎氏よりも
真摯であるとおもう。

何だろうか。

一を目の前に差し出されると
二を返す。

その、人と向き合う
姿勢が凛としてるのだと
感じるのだ。

それを
淡々とやってきた人。

彼女から今だに
連絡は来ないけれど
便りがないのは
なんとかと言う言葉も
あるし
そのまま今日も
僕の一日を過ごしている。

窓の外は
風がふいていて
小さなBOSEからは
小野リサが流れてる。

今日もまた
よい日を。
  


2011年12月26日 Posted by un at 06:51Comments(0)

ジュンパ・ラヒリを読みはじめる。


こういうことは
師走のあらゆる事をしてから
やらなくてはいけない
けれど、、
薬缶でお湯を沸かし
コーヒーを淹れて
読みはじめた。

外は雪。

フラリフラリと
空から舞いおりて
そのもの達は
道を白でおおっている。

家や
その脇にある
小さな黄色の犬小屋も。

この作家は
随分まえにデビューし
当然のごとく
ピュリッツァー賞を
そして
ヘミングウェイ賞を
受賞してる。

まあ、神童である。
(わらべという
歳ではないけれど
若いという意味で。)

内容は生活の一部を
切り取り
それから醸しでる
美しさを
切り絵のように
形にしたもの。

料理の描写が多いのも
とりわけ好んで読んで
しまう理由かもしれない。

生きてゆくなかで
詰まる気持ちや
何だか幸せなことがある。

それ全てを
自分はこう感じていると
気づくのが
幸せなことかも
しれない。

こうも想う。

倖せだけでは
生きていけない。

なんて事も。

哀しみは
愛しみの糧であり
愛しみは
哀しみの糧であったりも
する。

僕は
矛盾の世に生き
それさえも心に溶け込ませ
ゆっくり暮らしていきたい。

コーヒーを飲みおえる
ころにこんな事を
考えはじめていた。

素敵な本なので
もし、あなたも
よかったら。


では
今日も冬の時間を
躰いっぱいで感じ
豊かな一日を。
  


2011年12月25日 Posted by un at 06:47Comments(0)

道にフィガロの結婚の序曲がながれる。


時間ができたので
アパートの近くにある
古書店に行ってきた。

陽がいつもよりも
強いせいか
あたたかく
住宅の間に差し込む
光が美しい。

ほんの500mも歩くと
そこにそれはある。

家と家のあいだに
ひっそりと。

ガラガラと入り口から
入っていくと
書店は
装丁美術館のよう。

そして
本が居眠りをしているような
そんな朗らかで
やさしい空間。

僕はその寝息が
聞こえそうなそこを
歩く。

歩く、
本当にこんな値段で
いいのだろうか。

というのが正直な感想。
まさにthe良心的である。

cafeにも足を
進めたかったのだが
時間が。

何か帰り道
題名の曲が流れてきそうな
くらい感動していた。

好きなお店が
近くにあるって
素晴らしい。

めぐまれてるな〜
  


2011年12月16日 Posted by un at 10:32Comments(0)

机のうえにフランスとベトナムが。食べものはイタリア。


さっき
本屋へ行った。

確かな用事も
なかったのだけれど
ドーナツを買って
食べながら歩いていたら
そこへ行きたくなって
しまった。

まだ、空は明るくて夕刻の
そんな時間に。

入り口を入ると
すぐ目の前に平積みされた
天声人語を書き写すノートが
あった。

あの天声人語だが
それをみたとき
何か
あー
確かに書き写すというのは
妙に頭に入るのも
そうだけれど
気持ちが入るのも
僕は感じていたので
どこかそれをみつけた
ことに安堵感をいだいていた。

その本というか
ノートに心満たされて
更に言えば
バッグの片隅に心なしか
居心地の悪そうな
ドーナツを思い出し
そこに行きたかった
気持ちが晴れた日の
葉の水滴が渇くような
流れで
また、入り口を出て
街へ戻った。

あ。

今日は友人が
くる日だった。
やっと
思い出したのだ。

何か毎日のなかで
どうしてもある方向へ
勝手に動いてしまうときが
ある。
もう、魚のムニエルは
アルミホイルで包み
オーヴンで焼くみたいに。

それは不確かな感覚で
でも、良いことに導かれる。

また、ドーナツを
食べながら
足早にアパートへむかった。
すこし
頭の片隅で
天声人語に感謝しながら。

テーブルの上にひろがる
フランスやベトナムや
イタリアの小さな
料理が待っている。

  


2011年12月14日 Posted by un at 10:57Comments(0)