ドアの先にしかない木。


風の力なのか
窓がすこしだけ揺らぐ。

部屋の灯りもそれと
同じように
動いた。

音もしないのに
ものが動くことは
不自然だけれど
どことなくあたたかい朝。

僕は今まで
ドアの前にいた。

そして
そこに手をかけることなく
それを開けたことがなかった。

その前に立って
ドアの向こう側にある
木を気にしていたのだ。

周りの目。
自分の存在との違和感。

流れに沿わず
努力もせず
自分を過信して
自信ばかりが膨れあがり
俺は人とは違うと思っていた。

しかし、今はすこしずつ
それが溶けてきた。

いつからか
分からないけれど
周りの力が
僕を支えてくれていたから
ここまでなれたんだと
思う。

変化の過程は妙に
思いだせない。

思い出せるのは
その始まりの
キッカケだけなのかもしれない。

そこに手をかけたら
もう変わっていて
世界は自分は
カタチを変えたあとの
その姿が鏡に浮きあがる。


もし、あなたが
ドアのさきにしかない木が
見えるのならば
まずは手元にある
考えを捨て
手をノブにかけると
いいのかもしれない。

そこに手を出すまでは
冷や汗や
油汗や
焦りや
恐怖や
自分に対しての不甲斐なさを
感じるかもしれない。

しかし
それの先は本当に
瞬きのごとく
いつのまにか
力をいれる前に
それは開かれる。

というよりも
ドアさえあったのか
思い出せなくなる。

簡単では
ないのかもしれないけれど
手をかければ
簡単にドアはひらかれる。



今日も
素晴らしい一日を。




2012年05月16日 Posted byun at 08:21 │Comments(0)

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